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十色 東京都知事は✨れんほう✨ (@mmmh88) · 11/2022 · Tröts: 1.318 · Folger: 18
Mi 03.07.2024 07:41
男性たちの栄光の陰で夢を諦めた女性の理不尽もつづる。例えば、アインシュタインの「悪妻」とされてきたミレバ・マリッチ（１８７５～１９４８年）。数学と物理学に秀でた彼女はスイス・チューリヒの工科大学に進むが、妊娠と出産を機に学問の継続を断念。研究に熱中する夫に顧みられることなく、孤独な育児を強いられた。
「ミレバみたいな人は今もいる」。執筆を重ねるごとに現代に連なる息苦しさが浮かび上がってきたと、小林さんは話す。子育てが母親の役割と見なされ、学問やキャリアを断たれる女性は今なお少なくない。小林さん自身、世間が求める母親像に窮屈さを覚え、仕事と育児の両立に苦しんだ経験がある。
「産後に何も書けず、自分の存在が無意味なのではと思うこともあった」。仕事での評価や人の役に立つことに価値を見いだしていた小林さんは次第に、「生きていることそのものが尊い」と捉え直すように。「そのことに初めて気付いた時に、著名な賞を受けたり、名をはせたりしているといった基準ではなく、私自身が尊敬する人たちのことを書いていきたいと思ったんです」
そうして生まれた本書は、国家や家父長制という権力構造を前に抵抗を積み重ねた女性たちの息遣いをひしひしと伝える。今まさに虐殺と戦争が絶えない国際情勢や解消されないジェンダー不平等を念頭に、小林さんは言う。
「大きな力に向き合うと自らの無力さに打ちひしがれてしまうけど、だからこそ、彼女たちのささやきに耳を澄ませたい。日本で１００年前にはなかった女性の参政権が今は実現しているように、一つ一つの声が世界を変えるかもしれない。そんな希望を持っています」
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